最近改めて、北米では今どのような徐角が標準になっているのか気になったので調べました。

特に、いつ、どのような方法で?という点にフォーカスしています。

去勢の場合は、早くしすぎても増体へ影響があるという話を聞いたことがあります(テストステロンの放出が関係?)が、角については早ければ早いほど、良いのでしょうね。バリカンなどで毛刈りすると小さな角を見つけやすく処置しやすいと感じます。

また北米では、疼痛管理として局所麻酔とNSAIDも必須とされています。

ウィスコンシン大学

Pair or group housing of dairy calves – Animal Welfare Science @ UW-Madison

ウィスコンシン大学の推奨:7. Disbudding: Disbudding and dehorning considerations

・除角は理想的には生後6週間未満、遅くとも8週間未満までに行うべき

・生後8週間頃になると角の芽が子牛の頭蓋骨に結合、8週以降の処置は”外科手術”とみなすべき

・米国では、酪農場の99%が「FARM(Farmers Assuring Responsible Management)アニマルケア・プログラム」に参画。最新版(FARM 4.0)は2020年1月に施行され、現在生後8週間までに定期的な除角を行っていない農場には、義務的改善計画(MCAP)が発行され、当該農場は9か月以内に慣行を是正する必要がある。

・米国牛病学会(AABP)は子牛の除角で疼痛管理は標準的なケアと定める。NSAIDと局所麻酔の投与は必須。

・局所麻酔により角神経を遮断

・除角の方法 ①除角ペースト(2週齢まで)②電気またはガスの焼きコテ(8週齢まで)

米国牛病学会

・AABP Guidelines AABP Guidelines and Position Statements

・除角マニュアル 2025AABPDehorning.indd 

・除芽(Disbudding)は角原基が前頭骨に付着する前にこれを除去破壊することで、生後約8週間で起こります。除角(Dehorning)は、角原基が頭蓋骨に付着した後に角を除去することです。除角はより痛みを伴う処置で、治癒時間も長くなると考えられます。そのため、生後8週間までに除芽を行うことが好ましいとされます。

除芽の方法は、角を形成する角原基を破壊するための、除芽ペーストの塗布、電気・ガス式熱焼灼鉄(焼きごて)の使用があります。除芽ペーストは生後数日以内に塗布する必要があります。

除角の方法は、外科的除角、チッピング(先端を切る)などが含まれます。

・疼痛管理:除芽、除角いずれも、科学的に認められた疼痛管理が必要:局所麻酔および痛み止め(NSAID)、必要に応じて鎮静処置

ゲルフ大学

・除芽ガイド:Start Here – Disbudding

・子牛は角の芽を持って生まれ、生後3~4ヶ月頃になるとそれが成長し頭蓋骨に付着する角となります。頭蓋骨に付着する前に角を形成する組織を取り除くことを「除芽(ディスバッティング)」と呼び、すでに形成された角を取り除くことを「除角(デホーニング)」と呼びます。除角は除芽に比べて侵襲性が高く避けるべきです。

・除芽は、焼灼(アイロン)または腐食性ペーストの2つの方法のいずれかで行うことができます。角芽内の角形成組織を破壊するという点で同様の作用を持ちます。焼灼法は組織に熱傷を負わせることで作用し、腐食性ペーストは化学火傷を引き起こします。どちらが優れているかという明確な証拠はありませんが、いずれも完全な疼痛管理と施術者の適切な訓練が必要です。

・除芽の適切な時期:生後6週齢以内。施術者が角芽の位置を確実に特定できる限り、子牛の除角は安全に行えます。「早すぎる」という時期はありません。

・除芽機器:ガスバーナー、電気式除芽アイロン、除角ペースト

・薬剤:2%リドカイン(神経ブロック)、NSAID – メロキシカム、フルニキシン、またはケトプロフェン

Disbudding Steps – Disbudding 除芽ステップ

具体的に動画付きでやり方が載っています。

step1 restraining the calf 子牛を保定する

step2 sedating the calf(option) 子牛に鎮静剤を投与する(オプション)

step3 draw up Lidocaine リドカインを吸引する

step4 Locate the injection site 注射部位を特定する

step5 administer the nerve block 神経ブロックを行う

step6 wait 5 mminutes 5分待つ

step7 begin disbudding 除芽を開始する

step8 apply antibactetial product 抗菌剤を投与

step9 clean up 後片付けをする

日本の指針

・飼養管理指針では肉用牛でも乳用牛でも角が未発達の2ヵ月齢以内での実施を推奨している:No812本文.indd

・畜種ごとの飼養管理等に関する技術的な指針:【実施が推奨される事項】除角を行う際、牛への過度なストレスを防止するため、獣医師等の指導の下、牛の種類と飼養方法にとって最適な、可能な限り苦痛を生じさせない時期と方法を選択する。また、必要に応じて獣医師による麻酔薬や鎮痛剤の投与の下で行う。

・実施の時期は、確実な処置を行うため、角根部を触ると角が分かるようになる時期以降で、除角によるストレスが少ない焼きごてでの実施が可能であり、角が未発達な時期である遅くとも生後2か月以内とし、確実に保定した上で処置する。この場合、獣医師による麻酔薬や鎮痛剤の投与の下で行うことが強く推奨される。

肉牛 animal_welfare-134.pdf

乳牛 animal_welfare-135.pdf

投稿者 Risa Ueda

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